訪問歯科診療の診療の一環として摂食・嚥下障害の改善があります。
特に嚥下に関して障害があると、
誤嚥性肺炎を起こす可能性があります。
口腔ケアと摂食・嚥下障害の改善を行うことによって、
誤嚥性肺炎を防ぐことができます。
お口の中には多くのの細菌が存在します。
病気や加齢などにより飲み込む機能に障害が起こってくると、
お口のの中のバイ菌が誤って気管に入りやすくなって肺炎になる可能性があります。
それを誤嚥性肺炎と呼ぶことがあります。
寝ている間に発症することも多く、
高齢者では命にかかわるケースも少なくない病気です。
誤嚥性肺炎の予防に関しては、
嚥下障害の改善が第一であるが、
多少の誤嚥がある場合に、口腔ケアでお口の中をキレイにして、
細菌の数を減らしておけば、
少し誤嚥があったときにも、誤嚥性肺炎の危険性が軽減されます。
嚥下障害の改善には、アイスマッサージや息こらえ嚥下などがあるが、
嚥下障害の原因(病気や高齢など)をはっきりさせて、
障害の改善やリハビリテーションが必要でしょう。
摂食・嚥下障害の改善の方法はいろいろありますが、
設備のない訪問歯科診療において行われるのは、
嚥下体操、マッサージ、息こらえ嚥下、アイスマッサージ、メンデルゾーン手技
などがあります。
それぞれについて簡単に解説していきましょう。
誤嚥は最初の一口目に起こる可能性が高いため、
食事をする前に簡単な体操を行います。
全身や首や肩を軽く動かし、その後口や舌を動かして、
摂食・嚥下に関する筋肉をリラックスさせることです。
食事の前に2,3分行うことで効果が得られます。
マッサージと言っても、口や舌、頬を動かす運動をしたり、 棒や歯ブラシを使って、唇や頬を外側や内側からマッサージしたり、 舌の表や裏面を歯ブラシして筋肉をリラックスさせる。
飲み込む前に大きく息を吸い込んで、息を止め、
飲み込んだら息を吐き出す方法である。
飲み込むときに息を吸い込むと誤嚥が起こる可能性があるので、
意識的に息をとめることによって、
飲み込んだあと、息を吐き出すようになるので誤嚥を防ぐ。