訪問歯科診療における歯科治療は以下の3つに分けられるでしょう。
■むし歯治療
■歯周病治療
■入れ歯治療
このほか予防や口腔ケア、食事指導、嚥下訓練などありますが、
これは後で述べることとして、
一般的な治療としては上記の3つです。
治療はベッドサイドにおいてポータブルの器具等によっておこなわれます。
寝たきりの方にむし歯治療を行うのは、
非常に苦痛であるように思われます。
痛みがなければ、むし歯治療は必要ないように思われますが、
むし歯にはいっぱいばい菌が潜んでます。
そのばい菌が新たなむし歯を作ったり、
身体全体に悪影響を起こしたりする可能性があります。
むし歯を治すことによって、多くのばい菌を除去することができます。
かといって、寝たきりの方に対して、
苦痛をあたえ、無理矢理治療すればいいわけではありません。
そこは訪問する歯科医師の判断になります。
歯科医師とよく相談の上、治療することをおすすめします。
訪問歯科診療における歯周病治療の多くはお口の中のクリーニングになります。
寝たきりの方は、なかなかご自分で歯ブラシをすることができません。
また、介護される方も、他にやらなければならないケアがたくさんあるので、
なかなか歯ブラシをしてあげられないことが多々あります。
歯や歯茎、入れ歯などに汚れがたまってくると、
歯茎が赤く腫れたり、出血したり、ひどくなってくると、
歯茎がグラグラしてきます。
汚れは頑張れば取り除くことができますが、
そのままほうっておいて歯石になれば、
歯ブラシで取り除くことはできません。
訪問診療では手用の器具やポータブルに器具を使って、
汚れや歯石を取り除くような処置をいたします。
寝たきりの方、または要介護者の方のほとんどが、
入れ歯を使用しています。
入れ歯は物を食べるためだけではなく、
嚥下や発音の手助けをしたり、
歯が動いたり、噛み合わせが変ってしまうのを防いだりします。
入れ歯の悩みは、入れ歯を入れて噛むと、
痛くて噛めないとか、入れ歯がゆるくてすぐはずれてしまう、
と言うものが多いと思います。
そんな場合、訪問診療にて入れ歯の修理や調整、
また新しく入れ歯を作ることをおすすめいたします。
入れ歯は新しく作ったらそれで終わりというわけではなく、
そこからちゃんと噛めるように調整することが一番重要です。
入れ歯の治療は噛めるようになるまで時間がかかるかもしれませんが、
頑張ってみましょう。